結婚式の費用は、「高い」というイメージはあるものの、実際に最終的にどのくらい必要になるのかイメージし辛いもの。
そして実際に準備を進めていくと、どうしても式場から提示される金額のみに意識がいきがちですが、その他にも馬鹿にできない出費があれこれと出てくるのが結婚式。
考えられる出費を事前にしっかり想定して、慌てないように予算立てするために具体的な出費7選をまとめてみました。参考になれば幸いです。
結婚式場サービス外のものと、その持ち込み料
専門式場やホテル、ゲストハウスやレストランなどスタイルによって結婚式の会場の種類はさまざまです。それぞれに用意されるサービスはもちろん、式場ごとに金額設定やそのルールも当然バラバラで、Aという式場では無料だったサービスが、Bでは有料なんてことも珍しくありません。
結婚式場にはそれぞれ、自前あるいは提携のドレスショップ、花屋、美容スタッフやカメラマン、引き出物業者などが決まっていることが多いもの。提示された範囲内から選んでいく方が手間は少なく、また金額が明確なため予算と相談しながら組み立てていくことができるメリットがあります。
でも、せっかくの結婚式。ここだけはこだわりたいと思う部分がひとつやふたつあっても不思議ではありません。その場合、まずは式場側に外部からの持ち込みが可能かどうかを確認しましょう。
例えば、アンティークドレスや好きなブランドのものなど、その式場の提携にない衣装を外部から持ち込む場合、式場に持ち込み料金を支払う必要がある場合があります。衣装を持ち込む場合、着付け等の費用が変わったりすることもあるので注意が必要です。
母が昔着たウエディングドレスとか、自前の振袖などの場合は持ち込み料無料というところもあるので、費用を節約したいという場合には、持ち込みルールを逆手にとって活用してもいいかもしれません。
その他にも、友人のパティシエにウエディングケーキをオーダーしたい、お気に入りの陶芸家の作品を引き出物にしたい、テーブルラウンドは各卓でミニ鏡開きをやりたい、ゲストにたくさんお酒を楽しんで欲しいから待合スペースにウコンの力を用意したいなどなど…、式場側からの提案にないアイデアを実現しようと思ったら、自ら手配する以上、当然その分の実費がかさみます。その都度、持ち込み料がかかることもあるので、そこまで確認して費用を計算しましょう。
シャツやインナー、衣装小物など
ドレスやタキシードなどメインの衣装とは別に、新郎新婦ともに自前で用意する必要があるのがウイングカラーシャツやブライダルインナー。肌に直に身につけるものだからこそ、式場で用意があった場合でもレンタルではなく購入になることが一般的で、事前の見積書には含まれていないことも。
ほかにも新郎用のサスペンダーやカフス、新婦用のアクセサリー小物なども自分で用意しなければならないことがあるので要確認です。ただ、新郎用のウイングカラーシャツや小物は、もしかすると結婚式を済ませた同体型の友人などをあたれば借りることができるかも。購入しても、なかなか再度使用する機会は巡ってこないことが多いようですし、思い出の品としてクローゼットの肥やしになってももったいないので、積極的に探してみても良いのではないでしょうか。
一方で新婦用のブライダルインナーは購入必須の一品。というのも基本的には下着ですから、貸し借りに抵抗がある人もいるでしょうし、体型補正の機能性が高いブライダルビスチェなどは、自分の体型にピッタリ合うサイズをつけることに、より意味があるためです。機能性の高いものは、数万円するものもあり決して安くはありません。一生の思い出になる結婚式でベストな自分を残したいと考える女性は少なくないでしょう。より一層美しいドレス姿に仕上げてくれるインナーの費用は安易に削れません。
普段、日常的にはやはり使用することがなさそうなブライダルインナーですが、産後の体型補正に使えるものもあるので、賢く選ぶとその後も無駄にならないですよ。
メイクや着付け、ヘアセットの数量
結婚指輪
決して忘れてしまうものではないとは思いますし、結婚式の予算とは別と考える方もいると思いますが、式の当日までには必ず用意する必要がある結婚指輪。本来はふたり次第で、例えば記念日など、いつ買っても良いのかもしれませんが、結婚式がある場合はタイムリミットが生じることになります。そのため、結婚式の準備と同時並行で結婚指輪を購入するというカップルも多いので、同時期の出費として押さえておいた方が良さそう。
結婚指輪の相場は、5~20万前後が最も多い価格帯ですが、当然ペアである以上その2倍の金額になります。イニシャルやメッセージを彫りこむなど、基本的にオーダーで用意することが多い結婚指輪は、完成までに1ヶ月~3ヶ月程度時間を要することもあるので、余裕を持って購入するようにしてくださいね。
ブライダルエステやブライダルネイルなど自分を磨く費用
芸能人やモデルでもない限り、人生でもっともカメラを向けられるのが結婚式の一日。一生の思い出となるその一枚一枚の写真に、女性なら最も輝く自分が写っていて欲しいと考えるものですよね。だからこそ、結婚式までにダイエットに励んだり、またブライダルエステに通う人も少なくありません。指の先まで注目を浴びるのが花嫁ですから、特別なブライダルネイルをオーダーすることも、最近では当たり前になってきたように思います。
こうした自分磨きの出費も例に漏れず、一世一代の結婚式のためなんだからとお財布の紐が緩みやすくなってしまうもの。とはいえ結婚式ですから、もちろんある程度の自己満足は大切!でも、その他の出費との兼ね合いも考えずに自分への投資にばかりお金をかけていることをパートナーが知ったら、これから生活をともにしていく伴侶として不安を覚えさせてしまうなんてことにもなりかねません。
金銭感覚が麻痺してしまいがちな結婚式マジックに踊らされすぎず、外見も内面も自分自身に磨きをかけることができると、より素敵ですね。
ゲストへのお車代、ホテル代、謝礼
ゲストの人数は、そのまま結婚式の規模に比例するため、費用に最も影響を与えます。結婚式場によっては、ゲストの人数から想定されるご祝儀の金額を見積書に記載し、合計額からそれを差し引くことで本人たちの負担額がどのくらいになるのかをシミュレーションしてくれるところもあります。ただ、実際にはそのような単純な計算では事は運びません。
まず遠方から参列してくださる友人や親戚には、お車代を準備し、さらに必要であれば当日の宿泊先をこちらで手配することもあるでしょう。お車代は、少なくとも新幹線や飛行機を要するゲストに予め用意しておく方が多いようで、相場はその片道分がボーダーラインとなるようです。
また、主賓や仲人・媒酌人の方への謝礼が必要な場合もあるかもしれません。現金や金券での謝礼ではなく引き出物等のランクアップで対応することも考えられますし、その有無やその金額は関係性によるところも多いので事前によく相談して、お気持ちを示したいですね。
ほかにも、受付やスピーチ、余興を依頼した友人にもお礼を渡すカップルが多いようです。お祝いを兼ねて一肌脱いでくれた友人たちですから、きちんとお礼を伝えることができるといいですよね。
さまざまなお礼の種類や具体的な金額は感謝の気持ちをスマートに渡す!結婚式の御礼・御返し・お車代の心得を参考にしてみてくださいね
二人の宿泊代やタクシー代
結婚式の一日は、過ぎてしまえば本当に一瞬のようにさえ感じてしまうほど、あっという間に過ぎていきます。新婦は式の2~3時間前に式場入りするため、朝が早いこともしばしばですが、始まってしまえば分刻みでプログラムが進行し、挙式・披露宴そして二次会、場合によっては三次会など…夜遅くまで楽しい時間が続いていきます。
ホテルで結婚式をする際には宿泊がプランに含まれていることも多く、また移動の必要もないため楽ちんで、慌てずに過ごせるメリットがあります。しかし、それ以外の場合には、忙しい一日を段取りよく過ごすためにも結婚式場近くのホテルに宿泊することがおススメ。余裕を持って準備してきたつもりでも、結局は前日までバタバタしたり、直前まで最終打ち合わせをしなければならないこともよく聞く話です。あるいは緊張して寝付けず主役なのに寝坊なんてことがあっても大変。
終宴後、二次会までに時間があった場合、式場ではゆっくりさせてもらえないところも多いため、落ち着ける場所があるのも大きなメリットです。また、ホテルからの移動手段については、よっぽど近くない限りはタクシーを使うことを想定しておくべき。往々にして荷物が多いことと、二次会や三次会会場などへはドレスのまま移動することもあるため、他の選択肢はないといってもよいかもしれません。この日ばかりは、迷わずタクシーを選んで、そこでほんの一瞬気の抜ける時間をつくってください。
まとめ
一言に結婚式の費用といっても、当日を終えるまでにはさまざまな出費が重なっていくため、最初から予算を決めてその範囲内できっちり収めようとすることは至難のわざと言えるでしょう。それでも、ある程度想定の範囲内に収めたいと考えるなら、場面、場面で自ら積極的にお金の話をすることを意識してみてください。
お金の話ばかりするのは品がないと考える風潮もありますが、思いもよらないサービスが有料だったり、いつのまにか追加費用が見積もりに記載されていたなんてことも。金額が大きいと細部に目が行かず、また感覚も麻痺してくることがあるかもしれませんので、そこは勢いで決めずによく検討してくださいね。